インドネシアの女性用の伝統衣装
インドネシアには、女性が身につける個性豊かな伝統衣装があります。多くの国内の寺院や観光スポットでは現地の伝統衣装を身につけなければいけないシーンもあります。今回は、インドネシアの女性用の伝統衣装をご紹介していきたいと思います。
クバヤ
クバヤはインドネシアの女性が正装をするときに着る上着のことをいいます。元々スンダ族(インドネシア・ジャワ島西部の民族)やバリ人の民族服で、「ケンバン」と呼ばれる衣装を上流貴族である表現手段として改造したもの。インドネシア全土にありますが、島によってデザインがそれぞれ異なります。
クバヤを着る際はカインという腹巻き布やスレンダンという帯を組み合わせますが、生地やデザインなどは個人のセンスで選びます。また、バリ島(ヒンドゥー教)は儀式や祭礼が数多く行われますが、お寺の創立記念のお祭りや、世の中の善(ダルマ)の悪(アダルマ)に対する勝利を記念する祝日「ガルンガンの日」には多くの女性がクバヤを新調して正装します。ガルーダインドネシア航空の客室乗務員の制服にもなっており、紫、緑、オレンジと色鮮やかでエキゾチックなデザインが特徴です。
ヒジャブ
人口の約9割がイスラム教徒であるインドネシア。ヒジャブはアラビア語で「覆うもの」を意味し、女性は美しく特別な髪を守るため、家族以外に髪を見せないようにヒジャブを被ります。ヒジャブを着用するかしないかはその人の生まれた家や育った地域によって異なりますが、12歳頃から着け始めるそうです。色やデザイン、形状に決まりはなく、TPOに合わせて自分の好みのものを着用します。