インドネシア、イスラム断食月「ラマダン」明けの会食禁止
国民の約90%がイスラム教を占めるインドネシア。4月23日から5月26日は、イスラム教徒の断食月「ラマダン」期間となりますが、インドネシア政府はラマダン開始前に、断食明けの会食や帰省を罰則付きで外出や移動を禁じました。毎年人々が交流を深める華やかな行事も今年は行われず、異例の年となります。
イスラム教徒はラムダンの1ヶ月間、日の出から日没まで毎日飲み物、食べ物、喫煙等をしません。ラムダンは宗教上の義務であると同時に、ラマダン期間中は家族や親戚、近所、友達など多くの人で集まって夕飯を食べて信徒同士の連帯を深める機会でもあります。新型コロナウイルスの感染拡大が進む現在、宗教省は今年、この会食を禁止。祈りも含めて自宅で行うように呼びかけました。さらにラマダン終了時に設けていた断食明けの祝日「イドゥル・フィトリ」は12連休から5連休へと短縮される運びとなりました。全国的な移動制限のかかっている現在、帰省も禁止され、失業などで都会での生活が難しくなった人たちはこの対策に頭を悩ませています。