まるで火星のよう?砂の海にそびえ立つインドネシア「ブロモ山」
ブロモ山はインドネシア・ジャワ島東部にある火山。スラバヤから約50㎞の場所にあり、隣接するバトッ山と共に巨大な砂地のクレーターの中にあるというちょっと変わった山で有名です。古来より頻繁に噴火している活火山で、「火の神が住む聖なる山」として崇められてきました。
ヒンドゥー教が信仰されてきた聖なる火山ブロモ山
インドネシアではイスラム教徒が大半を占めますが、ここブロモ山周辺は「ヒンドゥー教」が信仰されています。「ブロモ山」という名前はヒンドゥー教の神ブラフマーに由来すると言われており、人々の信仰の対象で崇められてきました。10世紀〜14世紀後半まで、ジャワ島東部にはヒンドゥー教を国教とするマジャパヒト王国が存在したとされ、一説ではマジャパヒト王国の王女ロロ・アンテンはイスラムへの改宗を拒み、このブロモ山周辺の山間に隠れて暮らしたとされ、その子孫が現在もブロモ山周辺で生活をし、ジャワ島の中でこの地域にだけヒンドゥー教信仰が根付いたと言われています。
インドネシアへ訪れたら一度は見ておきたい幻想的な日の出
火口から望む幻想的な日の出を求めて、毎年たくさんの観光客が訪れる聖なる山ブロモ山。活火山のブロモ山の山麓へは徒歩でも行くことができますが、ジープで移動することが可能です。周辺は東ジャワの水田と果樹園で囲まれており、火山のクレーターには小さな山岳馬を利用して登るのもおすすめ。麓から長くて急な階段を登ると、ブロモ山の噴火口が目の前に広がります。豪快な音と共に噴煙が上がり、まさに迫力満点。現在は火山活動も落ち着いて緊迫した状況から改善されていますが、訪れる際は最新の情報を確認して訪れましょう。ブロモ山の全景を見渡すには、クレーターの淵に位置する「プナンジャカン山」に登ります。標高は2,800mで頂上は気温が低く寒くなりますので、登山の際は防寒着を忘れずに。
訪れるベストタイミングは日の出・日の入りにかかる時間帯のトレッキング。山麓にあるヒンドゥー教寺院でトレッキングの無事を祈願し、巨大な砂地のクレーターを通り過ぎて、山頂のお鉢巡りをするトレッキングコースは観光客だけでなく、地元のインドネシア人観光客にも人気です。
アクセス:スラバヤから麓の街チェロモ・ラワン村まで車で約120分
入場料:入山料Rp250,000