世界的に注目を集める“eスポーツ”インドネシアの現状
近年、ビデオゲームを使ったスポーツ競技「eスポーツ」が世界中で盛り上がりを見せています。インドネシアでも国内のeスポーツ大会が開催されたり、インドネシア政府がeスポーツへの支援を発表するなど注目が高まっています。
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そもそも「eスポーツ」とは?
eスポーツとはエレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略称で、世界の競技人口は約1億人以上と言われています。海外の大きな大会では1万人以上の観客が集まり、その盛り上がり方はプロスポーツ大会さながら。「シューティング(FPS/TPS)」「MOBA(Multiplayer online battle arena)」「RTS(Real Time Strategy)」「格闘ゲーム」「スポーツ」「DCG(Digital Card Game)」「パズルゲーム」の7つのジャンルに分類され、世界で最も盛り上がっているジャンルは「League of Legends(LoL)」や「Dota2」などeスポーツの主要タイトルもあるMOBA。LoLの世界全体のプレイ人口は約9000万人と言われるほど人気を集めています。
インドネシアにおけるeスポーツ
1990年代後半から2000年代初頭のインターネットの発展により、インドネシア国内でもインターネットカフェが急増したと同時にオンラインゲームも広く普及し、現在ではインドネシアのゲーム人口は約5,000〜6,000万人。国内にeスポーツ愛好家が多いため、2018年にインドネシアのジャカルタとパレンバンで行われたアジア競技大会ではeスポーツが公式競技になりました。さらに2019年にフィリピンで行われた東南アジア競技大会では、インドネシアモバイルレジェンドチームがフィリピンチームに敗れたものの、銀メダルを獲得しました。
インドネシア政府もeスポーツの発展を後押し
ルディアンタラ情報通信相は、2022年アジア大会でインドネシアのeアスリートが金メダルを獲得した場合、20億ルピア(約1560万円)のボーナスを出すと発表。eスポーツの市場が拡大すれば、ネット回線速度の改善が国内外から求められます。島嶼国家のインドネシアでは各島間に海底ケーブルを張り巡らせたり、陸上での通信ケーブル設置や電波塔建設も必要不可欠。eスポーツ市場が発展することで、ジャカルタ首都圏以外での通信インフラの構築にもより積極的に投資が行われる見解も。eスポーツ全体の盛り上がり方の影響もあり、インドネシア政府もeスポーツの発展を促進する姿勢を見せています。